ケンタッキー州レキシントン(Lexington, Kentucky USA) に本拠地をおく世界最大コーチング団体、国際コーチ連盟(ICF: International Coach Federation)は「国際コーチ連盟によるプロコーチの倫理規定」の中で、コーチングを下記のように定義しています。
コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、コーチとクライアントのパートナー関係を築くことである。
Coaching is partnering with clients in a thought-provoking and creative process that inspires them to maximize their personal and professional potential.
コーチングとはクライアントと関係性をつくること
つまりコーチングとは、コーチとクライアントがパートナーシップを築くことです。そしてそのパートナーシップつまりコーチとクライアントの関係性は、クライアントが自ら前に進むためにコーチがクライアントの思いや考えを刺激し続ける創造的なプロセスです。
コーチングに似た職業が他にもありますが、こういった関係性を築くというのはコーチングだけです。そしてコーチングを行う前に、お互いの責任を明確にし、コーチング契約を結び、その後、コーチングセッションでも、セッションとセッションの間でも、関係性が続いていくのです。
コーチとクライアントの関係は対等です。力関係がどちらかに偏っているとパートナーという関係性を保つことができないからです。
コーチングはプロセス
テキサス大学のエグゼクティブ・プログラムでは授業の第一日目にコーチングの明確な定義を勉強します。そのとき私はコーチングのことをまだよく知らなかったのですが、学部長が「コーチングはプロセスです。」と何度も繰り返し言っていたのが、強く印象に残っています。
コーチングスキル
コーチングスキルはコーチの持つ技能です。コーチングスキルは様々あり、コミュニケーションスキル、問いかけの技術、タイムマネジメント、フィードバックなどなど。コーチはコーチングを実践するために、コーチングスキルを使います。コーチング自体はスキルではなく、コーチングスキルはコーチが経験と学びから獲得して実践していくものです。
※ University of Texas, Dallas, School of Management, Executive and Professional Coaching ProgramはICFのACTP Accredited Programであり、ここでいうコーチングはICFの定義によるものです。
2015年5月5日
コーチングインターナショナル
ビジネス&パーソナルコーチ
荒木まさえ